グローバル・ガバナンス学会 10周年記念事業

学会創設10周年を記念し、「グローバル・ガバナンス学叢書」として『ウクライナ戦争とグローバル・ガバナンス』(芦書房)を2024年5月に刊行いたしました。併せて、第17回研究大会(同年5月11-12日、立命館大学大阪いばらきキャンパス)の共通論題1「規範の共有と秩序の構築に国家が果たす役割とグローバル・ガバナンスの課題」、および共通論題2「規範の共有と秩序の構築に地域機構や国連組織が果たす役割とグローバル・ガバナンスの課題」を刊行記念セッションとして開催しました。

■ 書籍『ウクライナ戦争とグローバル・ガバナンス』

序 章 秩序か無秩序か―岐路に立つグローバル・ガバナンス―(中村登志哉)

第1部 国際秩序
第1章 ウクライナ戦争が揺るがした国際秩序(湯浅 剛)
第2章 国際秩序とロシアの規範力低下(山添博史)
第3章 シビリアンパワーの限界と「ルールに基づく国際秩序」(中村登志哉)
第4章 ロシア・ウクライナ戦争における「正しい終戦」観の類型(中村長史)
第5章 英国学派で考える21世紀の大国の責任(小松志朗)

第2部 欧州の地域秩序
第6章 EUの「戦略的自立(SA)」の真意と発展(渡邊啓貴)
第7章 ウクライナ戦争とEUのデジタル主権(福田耕治)
第8章 ウクライナからの避難民を支援するためのガバナンス(武田 健)
第9章 ウクライナのEU加盟への道―永遠の夢から叶いうる夢へ?―(山本 直)
第10章 OSCEの意義と限界―ミッションはなぜ撤退したのか―(宮脇 昇)

第3部  アジア太平洋の地域秩序
第11章 ウクライナ戦争の日米安全保障体制への衝撃(菅 英輝)
第12章 ウクライナ侵攻とインド太平洋の連関―国際構造とステータスから―(畠山京子)
第13章 中国とグローバル・ガバナンス―現代史から再考する―(松村史紀)
第14章 米中の狭間で多元化するASEAN(首藤もと子)

第4部 グローバルな政策課題と対応の枠組み
第15章 G7広島サミットのグローバル・ガバナンスにおける意義(四方敬之)
第16章 ウクライナ戦争と国連―アカウンタビリティ決議の展開を軸として―(庄司真理子)
第17章 ロシア・ウクライナ戦争は武力紛争ガバナンスを崩壊に向かわせるのか?(足立研幾)
第18章 人の国際移動の管理と科学技術利用の新展開(中山裕美)
第19章 気候変動対策としてのエネルギーの脱炭素化への影響(小尾美千代)

詳細はhttp://www.ashi.co.jp/book_list/4-7556-1334-0.html (芦書房サイト)をご覧ください。

第15章(四方敬之氏執筆)の英訳版が、以下、国際問題研究所にて公開されております。論文:’The Significance of the G7 Hiroshima Summit in the Context of Global Governance’ (オープンアクセス) https://www.jiia-jic.jp/en/japanreview/pdf/01JapanReview_Vol7_No1_SHIKATA%20Noriyuki.pdf

 

■書籍刊行記念セッション

共通論題 1『ウクライナ戦争とグローバル・ガバナンス』出版記念 「規範の共有と秩序の構築に国家が果たす役割とグローバル・ガバナンスの課題」

報告:湯浅剛(上智大学)「ウクライナ戦争とユーラシアの地域主義」 

報告:前嶋和弘(上智大学)「ウクライナ戦争とアメリカ―グローバル・ガバナンスの観点 から―」 

報告:廣野美和(立命館大学)「ウクライナ戦争と中国―グローバル・ガバナンスの観点か ら―」 

報告:四方敬之(内閣広報官)「G7 広島サミットのグローバル・ガバナンスにおける意義」

討論:本多美樹(法政大学) 

討論:中村登志哉(名古屋大学) 

司会:小尾美千代(南山大学)

共通論題 2『ウクライナ戦争とグローバル・ガバナンス』出版記念 「規範の共有と秩序の構築に地域機構や国連組織が果たす役割とグローバル・ガバナンスの課題」

報告:望月康恵(関西学院大学)「国連が果たすべき役割とグローバル・ガバナンスの課題」

報告:広瀬佳一(防衛大学校)「ロシア・ウクライナ戦争におけるNATO の役割と停戦への展望―『持続可能な平和』の模索―」 

報告:福田耕治(早稲田大学・立命館大学)「ウクライナ戦争と EU のデジタル主権―EU のウクライナ支援行政・政策との関連で―」 

報告:首藤もと子(筑波大学)「ASEAN の紛争解決機能―規範の共有と秩序構築の乖離―」

討論:菅原絵美(大阪経済法科大学) 

討論:大矢根聡(同志社大学) 

司会:蓮生郁代(大阪大学)